コバ磨き - しっかりやってます。

コバ磨きとは、革の断面を磨く仕上げのことです。

一般的に市販されている革製品を良く見ると、

革の断面を隠すために、革を織り込んでいるのが多いかと思います。

または、側面が何も処理されてなく、白い毛羽立ちのままのものもあります。

 

それはなぜか・・・というと、

コバ磨きはとても時間のかかる作業だからです。

普通そんな採算の合わないことはしません。

 

jwcover.comでは

ハンドメイドだからこそしっかり手間隙をかけた聖書カバーを提供しています。

 

では、具体的にどんなことをしているのかご説明したいと思います。

 

コバ磨きはレザークラフトをやっている人が一番にこだわるポイントだと思います。

こだわる人は延々と磨き続けます。

時間があれば、とことんこだわれる分野です。

 

コバ磨きには正解はないと思います。

私もいろいろ試しました。

  • トコノール
  • トコフィニッシュ
  • イリス
  • オーリー
  • はたまた水だけで磨いたり
  • ヘチマで磨いたり
  • コバワックスで磨いてから捻を熱して仕上げたり・・・
  • これらの工程を色々ミックスしたり・・・

 

結論は、革に合わせて色々変える、でした。

不思議なもので、革が違うと、同じやり方でもうまくいかなかったりするんですよね。

だから、他のサイトで「これはいい!!」と紹介されているような方法も、

自分の使っている革で合っているかは試してみないとわかりません。

 

さてさて、レザークラフトしてない人には

何がなにやらわからない言葉が繰り出しました。

でも続きます。(笑)

 

私が今良いと思っている方法は

  1. 断面を荒いやすりで磨く。(3枚の革を合わせていますが、私はサンドペーパーで、3枚が1枚になるように磨いています。同じ方向で磨くときれいになります)
  2. 断面を細かいやすりで磨いていく。(1000や1500の紙やすりで、やはり同じ方向に磨く)
  3. へりがそるので、へり落としで落とす。(サイズは1番を使ってます。)
  4. 水で湿らせた布で磨く(これも同じ方向で)
  5. トコノールを薄くつける
  6. ヘチマでひたすら磨く(これは同じ方向じゃなくて大丈夫)
  7. イリスをつける
  8. 乾いた布で磨く

以上です(笑)

あれ、列挙してみると意外とマニアックな事しているかも・・・

 

とくにヘチマで磨くのが山場ですね。このときに革が一気に輝きます。

ヘチマは新しく使う場合、そのまま使うとごわごわで傷が付きます。

それでヘチマにトコノールをたっぷりつけて、

机の角やビニール板の角など、なんでもいいのでそこで10分くらいこすって、

へちまの面が滑らかになるまで磨いてから使います。

 

トコノールは海草を主成分とする天然素材ですが、

ヘチマの植物性の油が加わるとより美しい仕上がりになるみたいです。

最後のイリスはニスのようなものなので、塗らなくても大丈夫です。

 

やすりで同じ方向に磨く理由は、あえて毛羽立ちを残すためです。

本当に毛羽立ちをなくしてつるつるにしてしまうと

木目調に似たきれいな仕上がりにならず、白い断面になってしまいます。

トコノールは、毛羽立ちを抑えて固めるというイメージで磨いています。

 

捻を熱する方法は・・・個人的には、やりたかった方法です。

「念を押す」の由来になっていますし・・・

やった感がでますし・・・

材料揃えるのにお金かかったし・・・

でも、色が濃くなって目立つようになり、私好みではなかったのでやっていません。

革がしまるという点ではいいんですけどね・・・

クロムなめしの場合は、オーリーで固めています。

 

わけのわからない話に付き合っていただきありがとうございました。

聖書カバーの側面なんてほとんど気にかけないと思いますが、

「なんか時間かかることやっているんだな」と

思い出していただけるとうれしいです。

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