革のこだわり

※2017年1月より姫路レザーに変更になりました。

大切に使っていた聖書カバーが

経年劣化により使えなくなってしまったということはないでしょうか。

 

合成皮革の場合、使えば使うほどに劣化していきます。

表面がはげたり、色が落ちたり、傷跡が目立ったり・・・

消耗品なので、ある程度使用したら買い替えになります。

 

また、革製品は長持ちすると思われて、

本革と記載されているものを購入されることもあるかと思いますが、

実は本革と呼ばれるものの90パーセント以上が

クロム鞣しといわれる化学的な手法で生産されています。

この手法が広く受け入れられていることには当然理由があり、

安い、やわらかい、軽い、傷が付きにくいと、いい所だらけの革です。

しかし、合成皮革と同じで

時間とともに擦り切れたり剥げたりしてきますので、

やはり消耗品になってしまいます。

革だからといって皆様が期待しているほどの耐久性はありません。

また、経年変化して使うほどに味が出てくるということはありません。

 

それに対して、現在でもわずかながら

植物タンニン鞣しという昔ながらの手法で生産するタンナーも存在します。

これがいわゆるヌメ革とよばれるものなのですが、

ヌメ革は値段が高く、堅くて、重くて、表面の傷も付きやすいです。

一見扱いにくそうなものですが・・・・

手にとっていただければ、その良さはすぐにわかります!!

私も含め多くのファンがいるように、

革の風合いをダイレクトに感じていただけます。

使えば使うほどに色が経年変化し、傷跡でさえ個性になります。

また、親から子へ受け継がれるような、

10年以上使用することを想定している丈夫で長持ちする革です。

 

jwcover.comではこのヌメ革を長らく提供してきましたが

お客様の中には、ヌメ革は扱いにくいという声もあり、

クロム鞣しと植物タンニン鞣しの両方の長所を併せ持ったような

夢のような革が存在しないかと模索していました。

いわゆるハイブリット鞣しと呼ばれるものなのですが、

この製法はどちらかというとクロム鞣しに近い存在で

消耗品で経年変化もしないために、私の求める革ではありませんでした。

 

しかし、夢のような革は存在しました。

それが『姫路レザー』との出会いです。

 

もともと姫路レザーは平安時代から続く

数百年に及ぶ蓄積された経験をもつ老舗のタンナーです。

しかし、最近その老舗タンナーが最新技術も導入しました。

コンピュータ制御のもと、一度クロム鞣しを行い、

その後にクロムを抜き取ってタンニン鞣しを行います。

気温、水温、原皮の質、薬品の量、入れるタイミングなど

克服するために膨大な時間とお金を捨てたとお聞きしています。

しかし、ついに両方の長所を引き出す革が出来上がりました。

 

この姫路レザーは、植物タンニン鞣しのような革本来の風合いと経年変化が楽しめます。

また、耐久性がありながら、軽さも実現しました。

クロム鞣しよりは重いですが、植物タンニン鞣しよりも10~20%ほど軽いです。

傷のつきにくさはタンニン鞣しと変わらないという説明を受けていますが

私が使用している感じでは、傷はつきにくいように感じています。

コバ磨きもできます。

傷が付いてしまっても、使うほどに目立たなくなり

逆にそれが自分オリジナルの味になります。

 

使い始めは堅く感じますが、

使っていくと一月ほどで繊維がほぐれて柔らかくなり

使いやすい革になります。

 

jwcover.comでは表面の傷が少ないAクラス原皮のみを仕入れています。

また、発売までに私自身一年半ほど使用して革の質を確認させていただきましたが

自信をもって提供できる革だと感じています。 

 

この革の完成度は80%です。

末永く使用していただくことにより、皮革にその人のライフスタイルが刻み込まれます。

そして、艶が出て、濃いあめ色へ経年変化し、完成いたします。

 

一つ一つ丁寧に作成しています。

聖書とともに長年愛着が増していくことを願っております。

 

補足

クロムなめしとは

財布や鞄やブックカバーetc・・・きっと手元にも革をお持ちの方が多いと思いますが、多くの人が持っている革は、このクロムなめしの革になります。長所は、軽くて、柔らかくて、傷が付きにくく、伸縮性に富み、水をはじくという点でしょうか。科学的な手法でなめすため、ヌメ革よりも半分の期間で生産でき、値段も安く仕上げることができます。いいとこだらけで、現在ほとんどすべての革がクロムなめしです。短所としては、使っていくと表面がすれたり剥げたりし、経年変化などはしないために消耗品であるという点です。また、あまり知られていない点ですが、焼却処分する際、人体に有害な6価クロムが発生するため、燃えるごみとして出すことはできません。

 

ヌメ革は茶色系に染色しやすいのに対し、クロムなめしは青系に染色しやすいようです。とはいえ、基本的にはどんな色でも、カラーバリエーションを豊富にすることが可能な革です。

ヌメ革とは

正確にはヌメ革とは、何も色付けしていない素の状態の植物タンニンなめしの革を指します。ただ、今では植物タンニンで昔ながらの手法でなめした革全般を指してヌメ革と呼ぶことが多いようです。当サイトでも、わかりやすく、ヌメ革と呼ばせていただきます。

 

こちらの革は、生産に時間がかかり、また生産量も年々落ちているため、価格が高いです。革は10cm×10cmを1デシとする単位で販売されますが、ヌメ革の場合、1デシが150円~200円もします。普通版聖書では、革を10~12デシほど使用しています。

 

この革の良さは、手に持てばすぐにわかります。感触、におい、色合いなど、やはり自然のままが一番魅力的だと思います。堅牢と呼ばれるほどに丈夫です。使うほどに味わい深く変化します。

 

人工物ではないため、何も傷やしわが一つもない革は存在しません。

しかし、そうした短所は実は長所でもあります。

 

通常革には、牛が生前付けてしまった傷跡や蚊に食われた跡などがあります。

人間と違い動物なので、そうしたものが多くあるのは自然なことですね。

 

クロムなめしは表面をかなり加工していて、そうした傷跡はほとんど消されてしまいます。

またヌメ革でも、表面を加工して、傷跡が消されているものもあります。

染料ではなく、顔料で色付けしているものもあります。

(つまり、染物ではなくペンキのように表面にインクを付けた革)

そうした革は表面に手が入ってしまっているために経年変化はしません。

 

jwcover.comの革は姫路レザー様と直接やりとりしているため

比較的きれいなものを仕入れることができています。

また、Aクラスと認定された傷の少ない革のみを仕入れています。

とはいえ、多少の跡やしわは存在しますし、それがなければ人工物に見えます。

 

でも、こうした跡があることによって、

同じ表情の聖書カバーは二度と作れません。

すべてがオリジナルになります。

また、使う人によっても、表情はどんどん変化します。

感触、色合いなどを飽きずに楽しむことができます。

やはり、自然のままが一番魅力的です。

 

是非、人工物ではないそのままの良さを体験してみてください。

メンテナンス

毎日聖書を読むことがメンテナンスになります!!

特別なメンテナンスは不要です。


皮革は皮膚呼吸をしています。
その為、定期的に手にしていただくことにより、手の油を吸収して
乾燥を防ぐとともに、味わいのある色になっていきます。

 

もし、何年も本棚にしまったままで、革が乾燥し、

ひび割れてしまった場合は表面に薄くオイルを塗ってください。

薄く塗るのがポイントです。それから乾いたタオルで丁寧に磨いてください。

オイルを塗ると、必ずムラができますが、

このムラは一日もするとなくなるので、

ムラを消そうとオイルをたっぷりつけるようなことはしないでください。


大きな傷が付いてしまった場合、元には戻りませんが、
使い込むに従って目立たなくなり、良い味がでてきます。
汚れやシミは、軽いものなら乾拭きすると目立たなくなります。
強いシミ等が付いた場合は、全体的にぬるま湯で湿らし、自然乾燥させてからオイルを薄く塗ってください。

 

オイルは人間用のものは油分が多いので、革専用のメンテナンスオイルやケアクリームが良いです。

 

長くなってしまいましたが、

最後までお読みいただきましてありがとうございます。 

毎日の聖書通読を楽しんでください。

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