10、針に糸をつける
まずは針の穴に糸を通しましょう。
糸にはロウがついているので
少し糸をつぶして先を尖らせてあげれば簡単に入ります。
そして今度は、通した糸を写真のように、
針で突き通します。
さらにもう一度針に突き通します。
先ほど通した部分より1センチくらいのところで大丈夫です。
最後に、通した糸の先端を持ち、
下に思い切り引っ張ります。
すると、写真のようにきれいに針と糸が繋がりました。
糸の両端ともに針をつけます。
11、縫う
それでは縫っていきましょう。
まず、持ち方ですが、
銀面を右側、床面を左側になるように持ち、
奥から手前に縫っていくことになります。
端から2番目の穴に糸を通し、左右同じ長さになるように調節します。
革の端へ縫っていきましょう。
銀面のほうから針を通します。
続いて床面から針を通します。
ミシンで返し縫いをするのと同じです。
これで「縫い始め」ができました。
あとは通常通りに縫っていくことになります。
必ず床面から糸を通します。
銀面側に出た糸はひし形の穴の左下に寄せておきます。
続いて、銀面から針を通します。
通す場所は、ひし形の穴の右上から通します。
床面側から出ている糸は左下に寄せていますが、
巻き込むことがないように注意しましょう。
糸を通す位置に気を配ることによって、
均等できれいなステッチになります。
一針通すごとに糸をぎゅっと締めます。
布で縫うのとは違い、後でぎゅっと締めることはできません。
また、針を通す向きを間違えてしまうと、
その箇所だけステッチが間違っているのがとても目立ちます。
革の良いところは、失敗した箇所まで戻って
やり直しがきくことですが、
とても大変になるので、一回一回丁寧に縫っていきましょう。
また、早く縫う手法に、針を床面銀面両側から一気に通す方法があります。
しかし、この方法は慣れるまで失敗することが多く、
結局一針ずつ縫うほうが早かったりしますので、
最初は地道に縫っていきましょう。
最後まで縫い終わったら、前の穴へ一つ戻ります。これでほどけなくなります。あとは糸をカットして、木工ボンドで固めます。木工ボンドって・・・とはじめ思いましたが、正規の方法なんです。
これでファスナー部が完成になります。
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